梅毒の感染者数は過去最多。20〜30代女性で急増

　厚生労働省の発表によると、2023年の全国の梅毒報告数は1万4,863件で、統計開始以来過去最多を記録しました。
　女性患者の増加が目立ち、20〜30代が中心となっています（出典：厚生労働省 感染症週報IDWR）。
🔗厚生労働省 梅毒に関するデータ

梅毒とは？

　梅毒は性行為（オーラルセックスや性器接触など）を通じて感染する病気です。
初期は無症状または軽い症状のため、気づかずに放置されることが多く、知らないうちに他の人へ感染させてしまうリスクもあります。
　また、妊娠中の感染は胎児にも影響を与えることがあり、「先天梅毒」と呼ばれる状態になることもあるため、妊娠前や妊娠初期の検査も重要です。
 

梅毒の症状と進行の流れ

梅毒の症状は感染後の時期によって変わり、4つの段階に分けられます。
 

【第1期】感染から約3週間後〜

• 性器、口、肛門などにしこり・ただれができる

• 太ももの付け根（そけい部）のリンパが腫れる

• 痛みがないため気づかれにくい

 

【第2期】数か月以内

• 全身に赤い発疹（バラ疹）

• 手のひら・足の裏にも出ることがある

• 発熱、だるさ、のどの痛み、脱毛なども見られることも

 
※この段階で自然に治ったように見えても、菌は体内に残っています。
 

【第3・4期】数年後（未治療の場合）

• 心臓、血管、神経などに深刻な障害

• 失明や認知機能低下などを引き起こすことも

 

■ 梅毒の感染経路は？

• 性行為（性器・口・肛門の接触）による感染

• 梅毒に感染している母親から赤ちゃんへの母子感染（先天梅毒）

• 症状がない時期でも感染させてしまう可能性があります

 

クラミジアの治療

 
　クラミジアは抗生物質で治療できます。当院では、アジスロマイシン1000㎎1回投与の治療を推奨しています。
 

治療中の注意

• 治療が終わるまでは性行為はしない
• パートナーも同時に治療することでピンポン感染を防ぐ
• 治療後に再検査（3週間後程度）を行い、完治を確認する

 

梅毒の検査方法

坂本レディースクリニックでは、血液検査で梅毒の有無を調べることができます。性感染症の定期的なチェックをおすすめしています。
 
✅当院では梅毒を含む「性感染症のセット検査」もご用意しています。
✅結果は通常、数日でお伝え可能です。
✅希望の方には、スマホアプリで性感染症の結果を確認していただくことも可能です。
 

梅毒の治療方法

 
梅毒は抗生物質（主にペニシリン）による治療が有効です。
内服薬または注射で治療を行い、感染の段階によって治療期間が異なります。また、パートナーの同時治療も重要です。
 

梅毒を予防するために

• コンドームの正しい使用

• 不特定多数との性行為を避ける

• 定期的な性感染症検査

• 妊娠前の検査

 
 

気になる症状や不安があるときはご相談を

 
「もしかして梅毒かも？」「無症状だけど心配」そんなときは、恥ずかしがらずにご相談ください。当院ではプライバシーに配慮した診療体制を整えています。検査から治療まで、安心して受けていただけます。
 

🔗 性感染症について

梅毒のような性行為で感染する病気を**性感染症（STD）**といいます。
ほかにもクラミジアや淋病、性器ヘルペスなどさまざまな種類があります。
性感染症について詳しくはこちら