素人にわかりやすく伝えるのも技術

たまにはまったく医療に関係しない話題も投稿します。本日は、私が最近ハマっているY 料理系YouTuberのリュウジさんについての話です。

料理研究家リュウジのバズレシピ - YouTube

料理のおにいさんリュウジです! ●お仕事の依頼等はこちらまで → bazurecipe@gmail.com ◆バズレシピアプリ → https://bazurecipe-app.com ■グッズ販売【バズレシピST…

リュウジさんはいわゆる料理作りながらレシピを解説してくれるタイプの動画を配信してるんですが、リュウジさんのレシピのすごさはなんといっても、『とてもハイレベルな料理』を『どこのスーパーでも売ってる食材』で『料理したことのない人』でも失敗することなく『簡単に』作れちゃうところなんですね。

お料理って食材を入れる順番とか、火の強さとか、調味料の量とか、絶妙なバランスの上でなりたったいて、少しでも塩梅を間違えちゃうと想像していたものと違う味ができあがって、あれ?ってなることありますよね?普段から料理をしている女性にとっては当たり前のことでも普段料理をしない私みたいな男にとってレシピ通りにご飯を作るのってすごく難易度が高いんですよね。せっかく美味しいごはんを作ろうと思っても失敗してしまうととても悲しいものです。

料理って科学で芸術なので、その道を極めたプロが試行錯誤して作り出した至高のレシピ通りに作らない方が悪い。そのご指摘はごもっともだと思います。ですが、普段料理をしない人にとってレシピ通り作るのってすごく難しいんですよね。

リュウジさんは一見、チャラチャラしてて軽薄そうにみえるのですが、しっかりしたところで料理の修行を積んでいる一流の料理人だと思われます。さらに、料理に関する栄養学や調理法に関するハイレベルな知識を持っている気がします。おそらく本気を出せば、ミシュランレベルの料理は作れる方です。そんなリュウジさんですが、彼のYouTubeチャンネル内では、難しいレシピの料理はいっさい紹介しません。彼の料理では①スーパーに売ってる食材しか使いません。②一つのフライパンで料理が完結するなど、手順が驚くほど簡略化されています。③味の素などの化学調味料を積極的に使います。一見すると、簡単そうに思える行程の中には、料理の栄養学や科学に基づいた料理の極意がたくさん詰まっており、作り手はそれに気付くことなく、簡単に感動するくらい美味しい料理が作れちゃます。

私はプロの料理人やその道を極めた職人を心から尊敬していますが、美味しい料理を作るために長年の下積み生活や技術の習得は別にいらないよね?と思っています。細かいことは抜きにして、つらい修行はぶっ飛ばしてかんたんに美味しいご飯作れたらそれにこしたことはないですよね?

これって医療の世界にも共通してるって私は思うんですよね。医者ってみんな勤勉で本当に寝る間を惜しんで勉強して、患者さんの治療にあたっているわけなんですけど、その知識をわかりやすく患者さんに説明して理解してもらうって意識が抜けている人がとても多いように思います。どんな治療を受けていくか、選択して自分の体を治していくのはあくまで患者さん本人だと私は思います。患者さんって当たり前ですけど医学の勉強はしたことがないわけで、専門用語とか医者の常識とかわからないんですよね。どんなに素晴らしい知識や治療であっても、医学の素人の患者さんに理解してもらえなかったらまったく意味がないです。医師の独りよがりの治療では患者さんはよくなりません。専門的な内容をかみ砕いて説明して理解してもらったうえで自発的に治療に参加してもらう、そういった意識が医療者には必要だと思います。そういった観点からリュウジさんの動画をみると、料理の内容以外にも勉強になることが多い気がします。

料理をほぼ作ったのことがない私ですが、休みの日には子供が好きなチャーハンやカルボナーラをリュウジさんのバズレシピで作って家族に振る舞っています。料理の知識がまったくない状態で作っても美味しくて、めちゃくちゃ好評です。最近では次の休みもカルボナーラ作って!と子供から催促されることもあり、リュウジさんのおかげで家庭内での父の株が急上昇しております。リュウジさんのバズレシピは邪道だって意見も聞いたことがありますが、人を笑顔にするのが料理でしょ?私はリュウジさんのバズレシピでたくさん笑顔をもらいました。医療においてもまったく同じですよね?医学的根拠のある専門的な治療をわかりやすい言葉で患者さんに伝える意識をもって日々の診療にあたりたいと思います。

最後に私が感動したリュウジさんのバスレシピの動画を紹介して終わります。これのおかげでギリギリ父の威厳が保たれています。みなさんもぜひお試しください。

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