先日インスタグラムで患者さんからいただいた質問にお答えします!

気になってたのですが、生理のときに行っても診てもらえるものなんでしょうか?種類によりますか?

  • 一部の診察を除いて、生理中にできない検査や診察はないので、気にせず生理のときに来ていただいてOKです。むしろ、生理痛の強さや診察所見などは生理中の方が診断がつけやすいですし、ピルやホルモン治療、不妊治療を開始する場合は生理中に内服を始める薬が多いので、診断から治療までスムーズに行うことができます。
  • 患者さんの中には、生理の出血で診察室や内診台を汚してしまうことを心配されている方もいますが、産婦人科では日常診療の一つで対応に慣れているので心配しなくても大丈夫です。診察室や内診台は患者さんごとに清掃を行っていますので、生理の出血で汚れてもすぐにきれいに清掃するので心配せず受診してください。
  • ただし、子宮がん検診(子宮頚がん検診)をうけるときは出血があると正しい結果が得られないことがありますので、生理の日を避けるようにしましょう。

おりものシートは使わない方がいいでしょうか?

  • おりものシートは使用しても問題ありませんが、かゆみやかぶれの原因になることがあります。おりものシートを使用するときは、こまめに取り換えて衛生状態をキープする。おりものが気にならなければ、夜間就寝時はおりものシートを使用しないなどの工夫をするといいと思います。
  • あまりにおりものが多いときは、細菌性膣症や性感染症になっていることがありますのでかかりつけの婦人科に相談してみてください。
  • おりものシートをつけてかゆみがでたり、かぶれた場合は、軟膏などで治療するとすぐによくなりますので、受診をお勧めします。
  • デリケートゾーンを清潔に保つための選択肢として、VIOの医療脱毛もお勧めです。

性経験がないけど検診はした方がいいですか?調べてもどっちかわからなくて聞いてみました。

  • 以前の記事にも書きましたが、癌やほかの疾患が疑われるケースを除いて、検診として受ける必要はありません。
  • いろんな意見がありますが、現時点のコンセンサスは【性交経験のない女性が子宮頸がん検診を受けるメリットはほとんどなく、負担の方が大きい】です。
  • 子宮頸癌の原因は性行為を介して感染するヒトパピローマウイルス(HPV)です。性交渉の経験がない女性はこのウイルスに感染していないため、子宮頸癌のリスクが低く、検診を受ける必要がありません。
  • ごくまれに、HPV以外が原因の子宮頸癌があることは事実ですが、①HPV以外が原因の子宮頸癌は稀であること、②特殊なタイプの癌のため検診で見つけることが非常に困難なこと、これらの理由により症状がない性経験の女性に対して検診を行うことのメリットはほとんどないといえます。
  • これは、性交経験がない女性は婦人科にかかるべきではないといっているわけではありません。婦人科系の症状があった場合は、内診ではなく経腹超音波で診察することもできますので、何か気になる症状があればまずは婦人科に受診されることをお勧めいたします。

ピルを飲んでるけど、生理がほとんどありません。普通ですか?

  • ピルを内服していると、子宮内膜がだんだん薄くなっていき、生理の出血が少なくなり、まったく生理の出血がなくなる人もいます。これはピルが効いているということであり、生理が軽くなっているということなので何も心配いりません。経過をみて大丈夫です。
  • ただし、なかには妊娠やホルモンバランスの乱れで生理が来なくなっているケースもあります。ピルの避妊効果は100%ではないので(内服開始直後や毎日確実に内服できていないなど)、心配であれば受診することをお勧めします。

陰部のかゆみを伴う皮膚トラブルは皮膚科か婦人科どちらが良いでしょうか。受診迷ってます。

  • 結論、どちらでもOKです!
  • 皮膚科の先生は皮膚の状態の専門家なので、肌トラブルの診断・治療に慣れています。それが陰部でも対応は変わらないはずです。
  • 婦人科医は陰部の診察に慣れているので、一般的な肌トラブルの診断・治療が得意です。
  • ただし、おりものの異常を伴うときは婦人科に受診した方がいいでしょう。
  • このブログを読んでくれた方は、迷わず坂本レディースクリニックに受診しましょう!

投稿者プロフィール

坂本人一
坂本人一院長
大学病院で10年以上、診療と研究に従事してきました。産婦人科だけではなく、尿漏れや頻尿などの女性泌尿器疾患、高血圧や脂質異常症などの女性の生活習慣病の予防治療に力を入れています。漢方マニアです。美容医療が趣味で自分にもいろいろ試しています。当院では、自分がやってよかったと思える美容医療だけを厳選して提供してます。なんでもご相談下さい!