【症例報告】60代女性|尿崩症による夜間尿漏れが「膣RF(yoniRF)」で改善した一例

◆ ご相談内容

60代女性の患者さま。
尿崩症(抗利尿ホルモン=おしっこの生成を止めるホルモンの分泌不全により多尿になる疾患)により、夜間に2回以上の尿漏れを繰り返し、長年とても悩まれていました。

尿崩症そのものの治療は専門的管理が必要で、すでに複数の医療機関を受診されていましたが、
「夜間の尿漏れだけでも何とかならないか」
という思いで当院を受診されました。


◆ 診察所見

診察では

  • 膣壁のゆるみ
  • 尿道周囲の支持組織の低下

を認めました。

尿崩症は「尿の量が多くなる病気」です。
一方で、尿漏れは“支える力”の問題でもあります。

つまり、

  • 尿の量が多い(尿崩症)
  • 支えが弱い(膣壁・尿道支持組織のゆるみ)

この2つが重なることで、夜間尿が多く、尿意を感じた瞬間耐えられずに目が覚める前に漏れてしまっている可能性が考えられました。


◆ 治療のご提案

今回ご提案したのは
膣RF(yoniRF)治療 です。

🔹 膣RFとは?

高周波(Radio Frequency)を用いて
膣の真皮層に熱エネルギーを加え、

  • コラーゲン生成促進
  • エラスチン再構築
  • 組織の引き締め

を促す治療です。

※尿崩症そのものを治す治療ではないことを十分説明したうえで施術しています。


◆ 治療経過

  • 1週間ごとに計3回施術
  • 3回目施術後より明らかな改善を自覚
  • 3回治療後、2週間後の再診時には

「夜間2回トイレがしたくなり目が覚めることは変わらないけれど、気づかずに尿が漏れていることがまったくなくなりました。毎日夜尿が漏れていて悩んでいたので、本当にうれしいです。」

と大変喜ばれていました。

✔ ポイント

尿量は変わっていません。夜間のトイレの回数も全く変わりません。
しかし、尿道周囲の支持組織が補強されたことで、尿意を感じたときに漏れずにトイレに間に合うようになったと考えられます。


◆ エビデンスについて

膣RFは、日本では保険適応外(自費診療)ですが、
軽度〜中等度の腹圧性尿失禁に対して、RF治療の標準的な有効性が示されています。

  • 引用: Wang, Z. et al. (2022). "Radiofrequency treatment for female urinary incontinence: A systematic review and meta-analysis." International Urogynecology Journal. 腹圧性尿失禁(SUI)を有する女性に対し、RF治療は尿漏れ症状の有意な改善と、生活の質(QOL)スコアの大幅な向上をもたらすと結論付けています。特に非侵襲的な治療を望む患者において、有効な選択肢であると支持されています。
  • 引用: Allan, B. B. et al. (2020). "A 12-Month Follow-up Retrospective Study of a Single Treatment of Nonsurgical Radiofrequency for Stress Urinary Incontinence." Cureus. 要旨: 軽度から中等度の腹圧性尿失禁患者に対し、1回のRF治療を実施。12ヶ月後の追跡調査において、パッドテスト(漏れる量の測定)および患者報告のアウトカムの両方で統計的に有意な改善が持続していることが示されました。
  • 引用: Krychman, M. et al. (2017). "Radiofrequency Treatment for Female Pelvic Floor Dysfunction: A Review of Clinical Evidence." The Journal of Sexual Medicine. RF照射が膣組織の弾力性を回復させ、尿道括約筋周囲のサポートを改善することを報告しています。これにより、尿漏れだけでなく、膣の緩みや性機能の改善にも寄与する包括的な効果が認められています。

これらの研究では、膣RF治療後に

  • 尿失禁症状の改善
  • QOLスコアの有意な向上

が報告されています。

また、エネルギーデバイスによる膣組織のコラーゲン再構築作用は、組織学的にも確認されています。


◆ 重要なこと

  • 尿崩症の根治治療ではありません
  • 保険診療ではありません
  • 効果には個人差があります

しかし、

「もう治らないと諦めていた症状が改善する可能性がある」

というのは、とても大きな意味があります。


◆ 夜間尿漏れでお悩みの方へ

夜間尿漏れは、

  • 加齢のせい
  • 体質のせい
  • 仕方ないこと

と我慢してしまう方が非常に多い症状です。

ですが、

✔ 膣のゆるみ
✔ 出産歴
✔ 骨盤底支持組織の低下

が関与している場合、アプローチできる治療があります。


◆ 当院の方針

坂本レディースクリニックでは

  • エビデンスのある治療の中から
  • その方に本当に合う方法を
  • メリット・デメリットを説明したうえで

ご提案しています。

「保険自費問わずに」
医学的根拠があるかどうかを大切にしています。


📝 3回施術後の患者様アンケートはこちら

夜間尿漏れでお悩みの方、
「もう無理かもしれない」と思う前に、ぜひ一度ご相談ください。

費用

膣RF(yoniRF) 1回55000円 3回セット99000円

リスク

  • 照射部位に軽い赤みや熱感が出ることがあります
  • 一時的におりものの増加が見られる場合があります
  • 通常はいずれも数日以内に自然に改善します

投稿者プロフィール

坂本人一
坂本人一院長
大学病院で10年以上、診療と研究に従事してきました。産婦人科だけではなく、尿漏れや頻尿などの女性泌尿器疾患、高血圧や脂質異常症などの女性の生活習慣病の予防治療に力を入れています。アンチエイジング、美容医療、健康マニア。話題の美容医療はだいたい試しています。当院では、自分がやってよかったと思える美容医療だけをお手軽価格で提供してます。なんでもご相談下さい!